独立前のMIDI綜合設計研究所在籍時に設計を担当した「ガーデンプラザ新検見川」を訪れる機会がありました。第一期工事が竣工してからですと10年近くが経過しています。高木のボリューム感は竣工時の2倍以上、夏の日差しの中で生い茂った緑はとても美しいものでした。そして、そこかしこに感じられる暮らす方々の活動の証しや、アウトドアで楽しむ家族連れの姿に、おだやかに成熟した街の姿を見ることができました。あと10年もたてばさらに広がった木々の枝によって建築はその姿をすっかり隠してしまうことでしょう。
独立前のMIDI綜合設計研究所在籍時に設計を担当した「ガーデンプラザ新検見川」を訪れる機会がありました。第一期工事が竣工してからですと10年近くが経過しています。高木のボリューム感は竣工時の2倍以上、夏の日差しの中で生い茂った緑はとても美しいものでした。そして、そこかしこに感じられる暮らす方々の活動の証しや、アウトドアで楽しむ家族連れの姿に、おだやかに成熟した街の姿を見ることができました。あと10年もたてばさらに広がった木々の枝によって建築はその姿をすっかり隠してしまうことでしょう。
集合住宅の多くの場合、設計する時点では住む人の顔が見えません。しかしだからと言って多くの人が好む生活感だけを指標にしたのでは決して良いものは出来ないのです。これが集合住宅設計のジレンマを生みます。さらに困ったことに設計者が売り主や貸し主でもない限り、入居後にその住まわれかたを追跡するのも容易でない場合が多いのです。しかし私は可能であればそれを知りたい。それが次の設計のための自分の栄養になるからです。写真は「都屋ハウス」で私達の事務所が行った住まわれかたのアンケート調査票とその回答をファイルしたものです。平面図には家具の配置なども描いていただきました。こういうものが事務所の宝になっていくと考えています。