建築雑感

2007年7月30日

ビジネスホテル – 3

松山モックアップ検証昨年着工した四国は松山のホテルで、さきごろモックアップルーム検証がありました。ホテルのモックアップルームというのは、工事中の建物内の客室を先行して何室か仕上げて、細かい設備的な位置関係や営業時にセットされる備品の仕様や置く位置などにつき、関係者全員で確認検証するためのものです。ですから、本体の工事は未だ躯体があがっていないうちに、下層階では様々な立場の人が集まって実に細かい検証作業がなされるわけです。

私がいちばん確かめたかったのは外壁の開口とカーテンなどの仕様、それに連動するワークデスクのありかた、照明計画と鏡の関係、などでしたが、出来映えは満足のゆくものでした。年末にはオープンの予定です。

2007年7月22日

嬉しくもあり寂しくもあり

先日ふと立ち寄ったブログで、私のことを書いていただいているのを発見してびっくり。立ち寄ったくらいですから見知らぬ方に書いていただいたわけではありません。主に個人住宅のプロデュースをされている福岡の桑原あきらさんのブログです。桑原さんは何事につけ見方がポジティブで、それを元ジャーナリストらしい切り口で整理するのが上手な、話していて楽しくなる方です。よく書いていただいているので嬉しいのですが、深読みすると(しなくても?)ものすごく売れない建築家のようにも見え、寂しいような。。。そう言えばここ2年くらいは個人住宅をやっていない。むむむ

2007年2月25日

楽しい竣工検査

設計監理者の竣工検査というのは、楽しさと辛さが半々ということが多いものです。楽しさはもちろん完成した姿をじっくりと見られる楽しさ、辛さの方はここには書ききれないいろいろです。ところが先日かなり楽しい竣工検査がありました。Arte哲学堂という低層集合住宅で、私の立場は『企画の一員』にすぎず『設計・監理者』ではなかったので、そのせいもあるのかもしれません。しかし大きな理由はやはり出来の良さだったかと思います。設計監理する場合に比べれば遥かに少ない機会ではありましたが、工事事務所での細かな納まりの打合わせなどにも出席し、関係する方々の共通の価値観、それに向かう熱意、そういったものが形になったということが良く判りました。検査開始時にはもちろん厳しい目をしていた関係者の皆さんも、終了に近づくにしたがって『なんだか見学会のようになってきましたね。』となりました。私が常々思うのは、建築はたくさんの人の手によって造るものであるので、それにかかわった多くの人が同じ目線とはいかなくとも同じ目的意識とやりがいをもってかかわったものが、結果として良い建築になるということなのですが、そんなことを再認識した日でもありました。